<2019年3月17日のFacebook投稿から>※いつものブログとはトーンが違います※ 引きこもりの今日は、フェリーニの 『8 1/2』 を鑑賞。(ハリウッドのミュージカル映画『NINE』はこのリメイク) これは、創作に行き詰った映画監督の自己開示の話だと思った。映画制作はもう進めることになっているのに、8カ月もアイディアが思い浮かばない主人公グイド(マルチェロ・マストロヤンニ)。思い悩んだグイドは、何人かのガールフレンドのところにいったり、来てもらったりしているんだけど、多分奥さんに相談できないからなんだと思った。 とはいえ、スランプでも撮影を進めなくては!と制作陣から叱咤され、無理やり撮影現場に連れていかれ、記者会見もその場でしなければならない羽目になる。 グイドはギリギリまで追い詰められるものの、本人は嘘は言いたくないので、映画作るの止めます!ってことにするんです。損をするのを覚悟したんですね。そしたら逆に、「力が湧いてきた」と。だから、最後はお祭りのシーンになる。 他の人はどう思ったんだろうと思って調べたら、「幻想と現実が交錯して」とか、「グイドは記者会見中に自殺した」とか、「わけがわからない」というコメントが多くてびっくりした。私は違うと思った。「人生はお祭りだ、さあ一緒に過ごそう」っていうセリフの一部を切り取って日本人向けのキャッチコピーにしてるから、この言葉に惑わされて理解不能になってるんじゃないかな。 クリエイターは、いつもアイディアにあふれてるわけではない。それでも、いったん”名監督”と呼ばれるようになってしまったら、アイディアがあるなしに関わらずスポンサーや配給会社からはハッパかけられてしまう。一つの作品に、大勢が関わり大きなお金が動くと、なおのこと「できません!」って言えなくなる。だから、表向きは無理をしてでも笑顔で。でも心では自分自身に嘘をつくことになるので、悩む。それに耐えられなくなった人が、ドラッグやアルコールに溺れていってしまうんだと。 でも、この映画の主人公は、そこに逃げ道を作らず(先延ばしにしたけど)、「できないものはできないんだ!自分の心に嘘はつけない」って腹をくくったってことなんだと思う。 「人生はお祭りだ」っていうのは、「人...