~ 称賛と非難はセット。それでも信念を貫いた実在の人物 ~ (※本記事は、2016年にある翻訳会社に寄稿したものです。HPが閉鎖となったため、このブログに投稿しました) 有名人のスキャンダルや世間を騒がす大事件…は、メディアではさまざまな取り上げられ方をする。とはいえ、その情報は真実なのか?批判の対象になった人間は本当に責められるべきなのか?視聴者や読者は、ニュースの裏側にある真実を知ろうとはしない。またそれをリアルタイムでは明らかにできない場合もある。 そして取り上げられた本人たちは、真実が語られる日がくるまで苦悩するものなのだ。 時代こそ違えど、「ハリウッドから最も嫌われた男」 『トランボ』 も 『ハドソン川の奇跡』 のサレンバーガー機長もそんな人物なのだ。 第二次大戦後のアメリカでは共産党追放運動が始まっていた。いわゆる「赤狩り」である。その波は、映画業界にも押し寄せてきた。「ハリウッドからも共産党員の追放を!」と日々尋問が行われるようになる。 売れっ子脚本家だったトランボ(ブライアン・クラストン)もその標的となり、ついに投獄されてしまう。釈放後も、友人の名や偽名を使ってハリウッドだけではなく B 級映画にも書いた。 そして、どの映画も大ヒット!アカデミー賞も 2 度も受賞する。そのうちのひとつが、あの『ローマの休日』なのだ。「共産党員のトランボは雇うな」という圧力がかかる中、「作品は必ずヒットするから何があろうと彼に書いてほしい」という人物もおり、その一人がカーク・ダグラス(ディーン・オゴーマン)。 彼がトランボに書かせた作品は、のちに映画史に残ることになる。 本人自身は、批難を浴びても作品は大絶賛されるという、天国と地獄がつねに一体の人生を、しばらくのあいだ強いられたといえる。 彼の信念が、友人や家族をも巻き込んでたくさんの苦難をもたらしたのにも関わらず、トランボは屈しなかった。赤狩りが始まってから 20 年近くのときを経て、先のカーク・ダグラスと協力した作品にて本名で復活を果たすのだった。 さて時間は飛んで、 2009 年。ニューヨークのラガーディア空港を離陸した US1549 は、その直後にバードストライクに遭い、両エンジンを焼失する。 その...