「豊かさ」という言葉からまっさきに思い浮かぶのは、だいたい「お金」でしょう。
でも、お金だけと限定してしまうと、これからの時代は、苦しいと思う。
人間関係、チャンス、時間、アイディア・・・といったものも、「豊かさ」であるはずです。
吉本ばななさんも、ある番組でこんなことを話されてました。
「育児と介護が重なっちゃう、どうしよう!もう若くはないし、体力もないし・・・
と不安だったけど、実際は周りの人たちがいろいろと手伝ってくれたので、
なんとかなった。できない、と思ってた育児もこなせた」
「体力がなくても周りの助けがそれを補ってくれたんだなって思って。
人生ってうまいぐあいにできてるなって、そのとき実感しました。
『ない』と思っても、必ずそれを補ってくれる力が常に働いているものなんです。
そういうことに気づけないのは、人間の傲慢だと思う」
お金がなかったとしても、人間関係に恵まれていれば、大丈夫なんですね。
お金持ちなら「お金」でなんとかするのでしょうが、たくさんの知人・友人がいれば、
「お金」の代わり、いや、それ以上の力となるんですね。
例えば、極端な話、日本全国各地に365人のお友達がいたら、1年中旅ができるでしょう。
1日1人の友人のところに泊まらせてもらえれば、いい!
実家が洋服のセレクトショップを経営している、という私の知人は、
50代になっても生まれてこの方、自分で洋服を買ったことがない、と言っていました。
母から譲ってもらった服しか着ていないと・・・。
でも、その知人はスタイリスト経験もあって、かなりおしゃれです。
ああ、洋服にお金をかけずにすむぶん、この人はお着物にお金をかけられるんだな、って
わたしは納得しました。
みなさん自身も、普段は当たり前すぎて気づかないけれど、彼女と同じように
「お金」とは別なかたちで、「豊かさ」を受け取っているかもしれませんよ?
そんなふうに考えれば、「豊かさ」の意味はもっと広がると思いませんか?
日本でも、物を所有することでの、「豊かさ」は終わりつつありますし、ね。
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